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あなたはなぜ名医に出会えないのか? - 「心臓病手術」で実績のある病院を探す PDF 印刷 Eメール
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あなたはなぜ名医に出会えないのか?
手術数が多い病院ほど患者の死亡率が低い
「心臓病手術」で実績のある病院を探す
「神の手」を持つ全国の名医たち
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 ここでは、心臓手術に絞って、そうやってデータを読み解くかを解説したい。というのも、手術が必要なあらゆる病気に関して、全部を解説するなどできないからだ。しかし、1つの見方がわかれば、ほかの病気も推して知るべしである。

 日本人の3大死因は、「がん」「脳血管疾患」「心臓病」である。
 2007年の1年間で約6万3000人が、この3大疾病のどれかで亡くなっている。つまり、これらの疾病は「生きるか死ぬかの病(やまい)」であり、命は助かっても後遺症に苦しむ可能性がある。だから、病院選び、名医探しは、生死の明暗を分けると言っても過言ではない。
 
「心臓手術を年25件未満しか行っていない病院の死亡率は年100件以上の病院と比べて約2倍高い」

 これは、日本胸部外科学会が2006年10月に、全国の約470の医療機関を対象にした大規模調査で判明した結果である。手術数の多さが生存率と比例するのは、すでに欧米では常識だが、日本においてはこの調査が初めてそれを実証した。
 ただし、欧米では年間1000件以上も手術を行う病院があるのに比べ、日本では年間100件未満の病院が68%もあるので、心臓手術の現実はお寒いかぎりと言える。

 では、日本では、どの病院が年間手術数が多いのだろうか?
 これは、厚生労働省が開示している全国4606病院(医療機関)の手術数を見れば、一目瞭然でわかる。ただし、その手術の内訳まではわからないので、それを知るには、たとえば、『プレジデント』誌に掲載された「心臓病」(心臓外科手術)の手術数による病院ランキングなどを活用するか、インターネットの医療情報サイトや直接病院のウェブサイトにアクセスするしかない。
 『プレジデント』誌のランキング表が親切なのは、心臓外科手術の内訳を、独自のアンケート調査で明らかにしていることだ。

手術で治す心臓病には、主に4種類ある。


 最も件数が多いのが「冠動脈バイパス手術」である。これは、心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を送る冠動脈が動脈硬化を起こして狭くなり、胸痛や息苦しさなどの症状が現れる「狭心症」や「心筋梗塞(こうそく)」を対象とする手術である。
 次が「弁膜症手術」で、これは、血液の逆流を防ぐ心臓弁の開閉に異常をきたしたときに行われる手術である。弁の形を整える弁形成術や、金属製などの人工弁に付け替える弁置換術が中心である。
 3番目が、「胸部大動脈疾患手術」で、主に大動脈瘤(こぶ)を人工血管に置き換える手術が行われる。大動脈というのは、心臓から全身に血液を送る血管であり、ここ「こぶ」ができる大動脈瘤は、こぶが破れてショック死する可能性もある。
 4番目は、生まれつき心臓の形に異常がある「先天性心疾患」で、この手術では開心して形を整える治療が行われる。

 そこで、『プレジデント』誌の表を見ていくと、どの病院がどの手術に強いかがわかる。もちろん、これはアンケート調査なので、答えていない病院があるが、冠動脈バイパス手術においては、榊原記念病院、順天堂大学医学部附属順天堂病院、岸和田徳州会病院、大和成和病院などに、その分野のスペシャリストがいることがわかる。


 
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